ニュージーランドのプライマリースクール:Year0ってなに?

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ニュージーランドで子育てをしていると、日本とは大きく異なる学校制度に戸惑うことが多いのですが、なかでも最も混乱するのが、 子どもがプライマリースクールの入学が近づいてくると耳にするようになる「Year0」 の存在です。

ニュージーランドでは、子どもが 5歳の誕生日以降であれば、基本的にいつでも小学校へ入学できる という仕組みがあります。

学年制度は1月始まりのため、多くの子どもが“途中”で入ってくることになります。

この途中入学の期間に付けられる学年が Year0 です。

さらに、生まれた月や入学のタイミングによって Year0 を経由する子、Year1 から始まる子 が分かれるため、そもそもYear0ってなんなの?という疑問も生じます。

本記事では、教育省(MOE)の公的な情報や、オークランド周辺の一般的な学校運用を参考に、Year0 の仕組みを分かりやすく解説します。


目次

Year0 とは?

まず Year0 とは何かを整理します。

基本的にYear0 とは、

「学年の途中で入学した子どもが、その年度内に在籍する期間につけられる学年名」

です。

ニュージーランドの学校は年明け2月初旬に新年度が始まります。

しかし、5歳になった誕生日で入学できるため、ほとんどの子が学期の途中で学校に入ってきます。

この「年度の一部だけ通う期間」を Year0 と呼び、翌年の1月から正式に Year1 として扱われます。

整理すると

・「Year 0」とは、主に6月から12月の間に5歳になり、その年度中に小学校に入学する子どもたちに対して使われる非公式な呼称です。

・7月以降に入学した生徒は、Term 3からのその年度の残り期間をYear 0として過ごし、翌年の2月(新年度のTerm 1)に正式にYear 1に進級します

つまり Year0 は“準備期間”としての役割を持つ学年です。

5歳の誕生日に入学できる仕組み

ニュージーランドでは義務教育は6歳からですが、5歳からプライマリースクールに通うことができます。

その為、実際には多くの子どもが 5歳の誕生日を過ぎると入学 します。

6歳を待たずに入学する理由としては、同年代の子どもとの学習進度に差を作らないこととや、社会性を育むことももちろんありますが、幼稚園に通うよりも、早く入学させた方が経済的にも助かる面もあります。

この仕組みが、同じYear1でも歳が違ったり、Year0という混乱する学年が存在する理由となります。

生まれ月別「一般的な入学パターン」

プライマリースクールにおいて、最初に混乱するポイントが 生まれた月による入学学年の違い です。

以下は多くの学校で見られる 一般的なパターン です。

ポイントは学期の始まり時期と誕生日

ニュージーランドの学期は主に2月初旬に始まり、12月末までの4つの学期(Term)に区切られます。

結論からいうと、年度の前半入学と後半入学でYear1入学かYear0入学かに分かれます。

各学期の始まりは、

Term 1:
2月初旬に始まり、4月中旬のイースター休暇頃まで。

Term 2:
4月下旬から始まり、7月初旬まで。

Term 3:
7月下旬に始まり、9月下旬まで。

Term 4:
10月中旬に始まり、12月中旬まで。

となっており、Term2の期間中に誕生日を迎える子どもがYear1入学になるか、Year0入学になるかの分かれるところになります。

結論としては、6月生まれの子は学期の残りが少ない為、Year0入学になることが多いです。

1〜5月生まれ:Year1入学

1〜5月に誕生日が来る子どもは、Term1〜Term2の早い時期に入学するため、多くの学校で

➡ その年度を Year1 としてカウント

します。

つまり、Year0 を経ずに、そのまま Year1 から始まるケースがとても多い ということです。


6〜12月生まれ:Year0 入学→ 翌年 Year1

6月以降に誕生日をむかえる子どもは、入学時期が Term3〜4 になります。

そのため、

・入学した年:Year0

・翌1月:Year1として正式に進級

という流れが自然になります。

この方式が最も一般的で、学校側もこの前提でクラス編成をするケースが多いです。

学期の前後期で入学年がわかれる理由

ではなぜ、Term2とTerm3の間で入学年が変わるのでしょうか。

これは大きく分けて、学校の運営資金・教員配置の面の理由と、学習発達上の面の理由の2つがあります。

1.教育省の生徒登録による理由

教育省がの生徒登録報告が7月1日の生徒の在籍数に基づいて行われることに理由があります。

教育省は毎年各学校の生徒数を基に、学校への資金や教員数を予測・決定を行います。

そしてそのための生徒登録報告が、7月1日の生徒の在籍数に基づいて行われるため、7月以降に入学する子どもたちはその年度の資金計算には含まれないことが大きな要因のひとつになっています。

つまり、7月1日以降に5歳の誕生日を迎える子ども、および6月生まれで7月1日時点ではまだ入学手続きが済んでいない子どもは、7月1日の生徒数カウントに含まれないため、その年度の資金計算の対象外となります。

そして、7月1日以降に入学した子どもたちは、翌年度の資金計算には含まれるものの、その年度の残り期間は追加の資金提供が限定されるため、Year 0として、翌年のYear 1進級を前提としたクラス編成が行われます。

2.学習発達による理由

日本のように一斉入学でないので、入学時期によって学習進度に差がでてきてしまいます。

特に、学習がある程度進んできているTerm3以降の入学はTerm1からの入学児童と差がより大きくなってきてしまいます。

そのため、Term3入学児童はYear0から始まり、翌年Year1に進級するかたちをとります。

これは入学時期だけでなく、同学年であっても半年以上差のある子どもの年齢差を考えるとよくできたシステムだと思います。

義務教育のスタートは6歳から

5歳から順次入学できるのがニュージーランドの教育システムですが、5歳は入学可能なだけで義務教育が始まるのは6歳からです。

そしてその選択は、家庭の自由です。

そのため6歳からの入学を選択すれば、何月生まれでもYear1入学になります。

義務教育は6歳からですが、5歳からプライマリースクールに入学させることのメリットとして、経済的負担の軽減があります。

デイケアなどの幼児教育機関に子どもを預けていると、それなりの経済的な負担がありますが、プライマリースクールに進級すれば学校に通うこと自体に費用はかかりません。

ただし、学校は基本的に15;00までのため、共働きでなどで夕方まで子どものケアをできない場合は、第三機関が運営する放課活動に参加しなくてはいけなかったり、学校によっては学校に寄付金が必要になってくるので実際には費用はそれなりにかかります。

一方で、ニュージーランドは移民の多い多国籍国家です。

そのため、英語があまり得意でない家庭などでは入学を義務教育開始の6歳まで遅らせることも珍しくありません。

特に1月から5月生まれの子の場合は、誕生日後直ぐに入学してしまうとYear0を経ないので、入学を少し遅らせてYear0入学にしたり、1年遅らせて6歳からYear1入学を選択することもよくあります。

このような結果、同じYear1でも5歳の子どもと6歳の子どもが混在することになります。

ろは

わが家も、息子がプライマリースクールに進学する前に、韓国と日本に長期滞在させていたので、6歳からの入学でした。

Cohort Entry(コホート入学)校の場合のYear0

Cohort Entry を採用する学校では、

  • Term開始
  • Term中間

の年2回だけ入学可能です。

この方式では「誕生日=即入学」ではなくなるため、Year0 の扱いが比較的分かりやすくなりますが、生まれ月による差は依然として存在します。

このため、学校ごとにYear0/Year1の扱いが異なる点は変わりません。

Cohort Entry(コホート・エントリー)とは

・子どもたちを同じタイミング(各学期2回、年に最大8回)でまとめて入学させる制度です。

・ニュージーランドでは長らく、子どもが5歳の誕生日を迎えたらすぐに入学できる「随時入学(Rolling Entry)」が主流でしたが、2018年から政府の方針により「Cohort Entry」が導入可能となりました。


Year0 と Year1 の学習内容の違い

Year0 は“準備的な学年”ですが、内容が大きく軽いわけではありません。

■ Year0 の特徴

  • 学校生活への適応を最優先
  • Literacy(読み書き)の導入
  • Numeracy(数)の基礎
  • 集団活動の練習
  • ESOLサポートが必要な子どもが多い

■ Year1 の特徴

  • 読み書きが本格的にスタート
  • 数の学習が本格化
  • Inquiry Learning(探究学習)が授業に入る
  • 1日の学習量は Year0 より多い

どちらもYear2に向けての準備期間

わが家ではYear0は通いませんでしたが、Year1もまだまだ幼稚園の延長線上で学校生活になれる為の準備期間のようなものです。

学校生活や算数、読み書きなど学習面でも本格的に始まるのは、Year2になってからと思っても大丈夫です。

わが家の息子も、Year2になってからが学校生活での成長を大きく感じるようになりました。

まとめ

日本の「4月一斉入学」になれていると、学年が途中で始まることに違和感があります。

しかし、ニュージーランドの教育制度では、生まれ月による差は自然なもので、学校側もそれを前提に教育プランを準備しています。

Year0 は「変則的で分かりづらい学年」ではありますが、実際には 子どもの負担を軽くし、スムーズに学校生活へ移行させるための優しい制度 とも言えます。

なによりも、義務教育開始の年齢までに間に合えば、そのタイミングは各家庭の自由なので、わが家のように学校に入学する前に長期帰国することも可能です。

年齢の異なる子ども同士が同じ学年であったり、学期の途中で入学してくる子がいたりと、日本の教育システムで育った私たちには戸惑いを感じますが、逆にその環境によって子どもたちは色々なことを受けれるという考え方を、自然に身につけているようにみえます。

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