日本語の読み聞かせは意味がある?|海外育児で8年間続けたわが家の実体験

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海外で子育てをしていると、

「子どもの日本語をどう維持するか」

は多くの家庭が悩むテーマではないでしょうか。

わが家もニュージーランドで息子を育てる中で、

・英語が強くなる時期

・母親言語の韓国語が優勢になる時期

・日本語が減ったと感じる時期

を経験してきました。

その中で、振り返ってみて一番続けてよかったと思うのが、日本語の絵本の読み聞かせです。

特別な教材を使ったわけではありません。

日本語学校にも通っていません。

それでも息子は現在8歳になり、

・日本語で会話する

・日本語の本を読む

・日本語で手紙を書く

という環境を維持しています。

もちろん、これがすべて読み聞かせのおかげだとは思いません。

しかし、「日本語を好きになる土台」を作ったのは間違いなく読み聞かせだったと感じています。

実際、わが家では2歳頃に日本語での反応が減った時期がありました。

その時に毎日のように続けた読み聞かせが、日本語を取り戻すきっかけの一つになったと感じています。

当時どのような変化が起き、どのように日本語との関わり取り戻していったのかについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

この記事では、ニュージーランド在住の日韓家庭でトリリンガル育児を続ける筆者が、

・なぜ読み聞かせを続けてきたのか

・年齢によってどう変化したのか

・8歳になった今も続ける理由

を実体験ベースでお伝えします。

目次

なぜ海外育児で読み聞かせを続けてきたのか

海外で子どもの日本語を維持したいと思ったとき、多くの家庭が最初に悩むのが、

・何をすればいいのか分からない

・日本語の勉強を始めるべきか

・現地語とのバランスをどう取るべきか

ということではないでしょうか。

わが家も同じでした。

わが家は父親の私が日本人、母親が韓国人の家庭です。

息子は韓国で生まれ、1歳まで韓国で生活していました。

そのため幼い頃は、母親との時間や韓国での生活環境の影響もあり、日本語より韓国語に触れる時間の方が長く、韓国語が優勢な時期がありました。

その後ニュージーランドへ移住すると、今度は英語との接触も増えていきます。

つまり息子にとっては、

・韓国語

・日本語

・英語

の3つの言語が存在する環境でした。

そんな中、2歳前後になると、私が日本語で話しかけても韓国語で返ってくることが増えてきました。

もちろん日本語が分からなくなったわけではありません。

しかし当時の息子にとっては、韓国語の方が自然に出やすい言語になっていたのだと思います。

当時は、

ろは

このまま日本語が弱くなってしまうのではないか

と不安を感じていました。

そんな時期に、わが家にとって大きな転機になったのが絵本の読み聞かせでした。

わが家で息子の日本語が減った時期の様子については、こちらの記事で詳しくまとめています。

コロナ禍で生まれた「本と向き合う時間」

2020年、新型コロナウイルスの影響でニュージーランド全土が厳しい外出制限(ロックダウン)に入りました。

当時は保育園や公共施設も閉鎖され、家族以外との接触がほとんどできない生活が続いていました。

先の見えない状況ではありましたが、私にとっては一つだけ前向きに考えられることがありました。

それは、

「今なら息子の日本語と向き合えるかもしれない」

ということです。

外出もできず、自宅で過ごす時間が増えたことで、毎日のように絵本を読むようになりました。

最初は特別な教育をしようと思ったわけではありません。

ただ、日本語に触れる時間を少しでも増やしたいと思っただけでした。

しかし今振り返ると、この時間が息子の日本語に大きな影響を与えたように思います。

読み聞かせなら無理なく続けられた

幼い子どもに日本語を増やそうと思っても、机に向かう勉強は現実的ではありません。

特に2歳前後では、

・学習の意識がない

・長時間集中できない

・楽しくなければ続かない

というのが自然な姿です。

その点、絵本は違いました。

息子にとって絵本は勉強ではなく遊びでした。

私にとっても、

「日本語を教える」という感覚ではなく

「一緒に楽しむ」という感覚でした

だからこそ毎日続けることができたのだと思います。

わが家の読み聞かせは「会話の時間」でもあった

今振り返ると、わが家の読み聞かせは単純に本を読む時間ではありませんでした。

息子は昔から絵を見ることが大好きでした。

物語だけではなく、

・背景に描かれている小さなキャラクター

・看板に書かれた文字

・登場人物の服装や持ち物

・虫や動物

・自然や乗り物

などを見つけては、次々に質問してきました。

例えば、

「これなぁに?」

「どうしてこうなってるの?」

「この虫はなんていうの?」

というようなやり取りです。

観察系の絵本では、火山や動物の話に発展することもありました。

ストーリーの途中で会話が止まることもよくありましたが、今思えばその時間こそが大切だったのかもしれません。

絵本を通して、

・質問する

・説明を聞く

・自分の考えを話す

という日本語のやり取りが自然に生まれていました。

読み聞かせは、日本語を聞く時間であると同時に、日本語で会話する時間でもあったのです。

日本語を「勉強」ではなく「楽しいもの」にしたかった

私が読み聞かせを続けた理由は、日本語を覚えさせたかったからだけではありません。

むしろ、

「日本語を好きでいてほしい」

という気持ちの方が強かったように思います。

もし日本語が、

・勉強するもの

・やらされるもの

・難しいもの

になってしまえば、長く続けることは難しくなります。

しかし絵本には、

・好きなキャラクター

・面白いお話

・親子で笑う時間

・新しい発見

があります。

だから息子にとって日本語は、勉強より先に楽しいものとして存在していました。

これは今でも大きかったと感じています。

実際に日本語が増えていく変化を感じた

読み聞かせを続ける中で、少しずつ変化も見えてきました。

それまで韓国語で言っていた言葉を日本語で言うようになったり、絵本で覚えた表現をそのまま使ったりするようになったのです。

もちろん、一冊読んだから急に話せるようになったわけではありません。

しかし、

・毎日読む

・同じ本を何度も読む

・親子で楽しむ

という積み重ねの中で、日本語に触れる量は確実に増えていました。

そして気がつけば、

「お父さんとは日本語」

という流れが少しずつ戻ってきていました。

8歳になった今も本との時間は続いている

現在8歳になった息子は今でも絵本が好きです。

幼い頃のように毎日ではありませんが、今でも読み聞かせをすると喜びます。

読み聞かせは終わったのではなく、年齢とともに形を変えながら続いています。

実際にどのような本を読み、どのように変化してきたのかは後ほど詳しく紹介します。

読み聞かせを続けるきっかけになった絵本たち

読み聞かせが大切だと言われても、

「実際にはどんな本を読めばいいの?」

と感じる方も多いと思います。

わが家も最初から日本語教育を意識して本を選んでいたわけではありません。

特に息子が2歳前後だった頃は、

・日本語に楽しく触れられること

・親子で一緒に楽しめること

・無理なく続けられること

を重視していました。

わが家の絵本選びで一番大切だったのは「日本語を好きになること」だったように思います。

最初に夢中になったのは繰り返しのある本

読み聞かせを始めた頃によく読んでいたのが、

『もいもい』

『がたんごとん がたんごとん』

『はんぶんこ』

などのリズムがある本でした。

どれも長い物語ではありません。

しかし小さな子どもが大好きな、

「繰り返し」

がたくさんあります。

特に『もいもい』は意味を理解するというより、言葉の響きそのものを楽しむ本でした。

息子も大笑いしながら、

息子くん

「もいもい」

と真似をしていました。

この時期は日本語を覚えるというより、日本語の音そのものを楽しんでいたのだと思います。

電車好きの息子にぴったりだった『がたんごとん』

息子は小さい頃から乗り物が大好きでした。

そのため『がたんごとん がたんごとん』はよく読みました。

・電車の音を一緒に真似したり

・動物の名前を覚えたり

・あいさつを真似したり

読み聞かせというより、日本語で遊ぶ時間に近かったように思います。

親が読むだけではなく、子どもも一緒に声を出したくなる絵本は、海外で日本語に触れるきっかけとしてとても助かりました。

親子のやりとりを楽しめる『はんぶんこ 』

身近な食べ物を『はんぶんこ』のリズムで分けていくことで、ひとつの物を分け合うことを楽しく覚えてくれました。

「いないいないばぁ」の感覚で「はんぶんこっ」と進めるととても喜んでいたのを覚えています。

また、絵本を通して子どもとやり取りを楽しめる内容になっています。

「はんぶんこだね」

「どっちがいい?」

など問いかけながら、日本語で一緒に考えたりやり取りすることで自然と会話が生まれます。

息子も絵を見ながら反応したり、自分なりの答えを返したりして会話を楽しんでいた印象があります。

『0歳のえほん』『1歳のえほん』は会話のきっかけになった

わが家で特に印象に残っているのが、

『0歳のえほん』

『1歳のえほん』

です。

この本は物語を読むだけではありません。

童謡があったり、親からの語りかけのヒントがあったり、子どもと一緒に遊べる内容が多く入っています。

例えば、絵本に出てくる車を指して、

「これは何かな?」

と聞いたり、描かれている場面について話を広げたり。

息子が答え

私が返し

また息子が話す

そんなやり取りが自然に生まれていました。

今思えば、この頃から読み聞かせは単なる読書ではなく会話の時間になっていたのだと思います。

本当に効果があったのは「何度も読むこと」だった

実は当時のわが家には、それほど多くの日本語の絵本はありませんでした。

ニュージーランドへ移住してまだ間もない頃で、日本から大量の本を持ってきていたわけでもありません。

そのため、

同じ本を何度も読む

ということが当たり前でした。

大人からすると、「またこの本?」と思うこともあります。

しかし子どもは違います。

同じ本でも何度も楽しみます。

むしろ、お気に入りの本ほど何度も読んでほしがります

そして何度も聞くうちに、

言葉を覚え

表現を覚え

文章そのものを覚えていきました

今振り返ると、

たくさんの本を読むことより、

好きな本を繰り返し楽しむこと

の方が大きかったように思います。

年齢によって読み聞かせはどう変わったか

読み聞かせというと、

「小さい子どもに絵本を読んであげるもの」

というイメージを持つ方も多いかもしれません。

しかし、わが家では息子が8歳になった今も、本を楽しむ時間が続いています。

もちろん0歳や1歳の頃と同じではありません。

年齢が上がるにつれて、本の内容も、親子の関わり方も少しずつ変わってきました。

振り返ってみると、読み聞かせは子どもの成長に合わせて役割を変えながら続いてきたように思います。

1〜2歳頃は「日本語を聞く時間」だった

読み聞かせを始めた頃の息子は、まだ文字をほとんど読むことができませんでした。

そのため、本の時間は純粋に日本語を聞く時間でした。

私が読み、息子が聞く。

気に入った言葉を真似したり、一緒に声を出したりしながら、日本語の音やリズムに触れていました。

この頃は、

「本を読む」というより「日本語で遊ぶ」

という感覚に近かったように思います。

まだ日本語を勉強しているという意識はありません。

ただ楽しく過ごしているうちに、日本語に触れる時間が増えていました。

今振り返ると、この時期に日本語を楽しいものとして感じてもらえたことは大きかったと思います。

3〜5歳頃は物語を楽しむ時間になった

成長とともに、息子が楽しむ本の内容も少しずつ変わっていきました。

それまでは短い言葉や繰り返しを楽しむ絵本が中心でしたが、この頃になると少しずつ物語のある作品も楽しめるようになってきました。

特にお気に入りだったのが、

『3さいのおはなし』

『バムとケロ』シリーズ

でした。

『3さいのおはなし』は、一話一話が短く、当時の息子にはちょうどよい長さでした。

何度も読んでいるうちに、お気に入りのお話は文章そのものを覚えてしまい、私が最初の一文を読むと続きを話し始めることもありました。

『バムとケロ』シリーズも大好きでした。

物語を楽しむだけでなく、絵の中に描かれた細かな部分を見つけるのも好きだったように思います。

また、この頃にはお気に入りの絵本の内容を覚えてしまい、一緒に声に出して読む場面も増えていました。

読み聞かせを通して、日本語の文章や表現が少しずつ息子の中に蓄積されていった時期だったように感じています。

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本が増えたことで日本語に触れる量も増えた

わが家では当初、それほど多くの日本語の絵本を持っていたわけではありません。

そのため、同じ本を何度も繰り返し読んでいました。

転機になったのは、職場の日本人の方から大量の絵本や児童書を譲っていただいたことでした。

それまで数冊を繰り返し読んでいた息子の前に、一気にたくさんの本がならびました。

すると今度は、

「これ読んで」

「次はこれ」

という状態になりました。

息子にとっては、自分専用の図書館ができたような感覚だったのかもしれません。

もちろん、本が増えてもお気に入りの本は何度も読んでいました。

一方で、新しい本との出会いも増えました。

その結果、

・日本語を聞く時間

・日本語の語彙

・日本語の表現

すべてが自然と増えていったように思います。

今振り返ると、本が増えたことで日本語に触れる時間が増えたのはもちろんですが、それ以上に息子が本を読む時間そのものを楽しむようになっていった気がします。

海外では日本語の絵本を集めること自体が大変です。

わが家は運よくたくさんの本を譲っていただくことができました。

その中で実際に読んでよかった絵本やたくさんの本を読んで感じた絵本を選ぶポイントについて、こちらの記事で詳しくまとめています。

7〜8歳になると「読んでもらう」から「自分でも読む」へ

現在8歳になった息子は、ひらがなはほぼ問題なく読めるようになりました。

一方で、長い文章になるとまだ難しい部分もあります。

またカタカナは一度覚えたものの、日本語より英語に触れる時間の方が長いため、忘れてしまい読めないものも少なくありません。

漢字は現在日本の小学1年生で習う漢字を、少しずつ学んでいるところです。

そんな中で、本との関わり方も少しずつ変わってきました。

以前は完全に「読んでもらう側」でしたが、今では自分で音読することも増えています。

しかし、自分で読めるようになったからといって、読み聞かせが終わったわけではありません。

私が読むと今でも嬉しそうに聞いていますし、一緒に本を楽しむ時間は続いています。

図書館や教科書も日本語環境を支えてくれている

わが家は自宅にある本だけでなく、オークランドの図書館もよく利用しています。

図書館には比較的新しい日本語の絵本もあり、その時々の興味や年齢に合った本を借りることができます。

海外で生活していると、日本語の本を手に入れるだけでも簡単ではありません。

そのため図書館は今でもわが家の日本語環境を支えてくれる大切な存在です。

また、日本領事館から配布される日本の教科書も活用しています。

国語だけでなく道徳や算数、図工の教科書もあり、日本語そのものだけでなく、日本の文化や考え方に触れる機会にもなっています。

海外で育つ子どもにとって、日本の同年代の子どもたちがどのような文章を読んでいるのかを知ることができる貴重な教材だと感じています

本との関わり方は成長とともに広がっている

7歳のクリスマスと8歳の誕生日には、息子が日本のおじいちゃんおばあちゃんに

息子くん

「本がほしい」

とお願いし、本をプレゼントしてもらいました。

その頃にはひらがながほぼ読めるようになっていたため、私は母に

「自分ひとりでも読めるようなお話の本がいい」

と伝えました。

母は元保育士でもあるので、子どもの発達段階に合った本をよく知っています。

そこで選んでくれたのが、

『ひらがな名作』

『ことばのお話25』

でした。

『ひらがな名作』は、日本や世界の有名な昔話や童話が難易度別にまとめられている本です。

海外で育つ息子にとって、日本の子どもなら誰もが知っている物語に触れられる貴重な機会になっています。

『ことばのお話25』は、言葉の意味や使い方を物語形式で学べる本です。

まだ少し難しい部分もありますが、自分の気持ちや出来事を日本語で説明するのがまだ苦手な息子にとっては、楽しみながら長く付き合える本だと感じています。

以前は「読んでもらう本」が中心でしたが、今は「自分で読む本」も少しずつ増えてきました。

読み聞かせは終わったのではなく形が変わった

現在、寝る前の読み聞かせは毎日ではありません。

学校生活が忙しくなり、友達と遊ぶ時間や自分でやりたいことも増えてきたため、週に数回ほどになりました。

それでも私が読むと、今でも嬉しそうに聞いています。

以前のように、

「読んで」

と何度も言うことは少なくなりました。

しかし、言葉にしないだけで期待している様子は今でも感じます。

また、自分で音読することも増えました。

読み聞かせが終わったのではなく、

「親が読むだけの時間」から

「親も子どもも本を楽しむ時間」へ変わってきた

のだと思います。

そしてそれは、海外で日本語を維持する上で今も大切な時間であり続けています。

読み聞かせを続けて感じたこと

息子が小さい頃から続けてきた読み聞かせですが、今振り返ると単純に日本語を増やすためだけの時間ではなかったように思います。

もちろん結果として、

・日本語に触れる時間が増えた

・語彙が増えた

・日本語で話す機会が増えた

という変化はありました。

しかし、それ以上に大きかったのは親子で同じものを楽しむ時間になったことでした。

日本語を教える時間ではなく一緒に楽しむ時間だった

海外で日本語を維持しようと考えると、

「何を勉強させればいいのか」

に目が向きがちです。

私自身も、日本語が減ってきたと感じた頃は不安がありました。

しかし今振り返ると、私が続けていたのは絵本を読むことだけではなかったように思います。

絵本をきっかけに息子と話し、一緒に笑い、一緒に楽しむ時間を積み重ねていたのかもしれません。

息子にとって絵本は勉強ではありません。

好きなキャラクターがいて、

面白いお話があって、

親子で笑える時間がある

だから自然と日本語にも触れていました。

もし当時、

「日本語を覚えさせなければ」

という気持ちばかりが強かったら、ここまで長く続かなかったかもしれません。

わが家では父親である私が日本語、母親が韓国語で話しかけるOPOLを続けてきました。

読み聞かせも、その日本語環境を支える大切な時間の一つだったように思います。

本が好きになったことは大きな財産だった

今振り返ると、読み聞かせを続けたことで育ったのは日本語だけではありません。

息子の中に、

「本を読むことそのものが好き」

という気持ちが育ったことも大きかったように感じています。

小さい頃は絵本を楽しみ、

成長してからは物語を楽しみ、

今では自分で本を読む時間も増えてきました。

もちろんゲームも好きですし、友達と遊ぶことも大好きです。

それでも本を読むことが自然な選択肢の一つになっているのは、幼い頃から本が身近にあったからかもしれません。

そして、その習慣は日本語だけにとどまりませんでした。

日本語の本だけでなく、韓国語の本を読んだり、現在は英語の本を音読したりもしています。

読み聞かせによって身についたのは、日本語の力だけではなく、

「本から学ぶことを楽しむ姿勢」

だったのかもしれません。

海外で育つ子どもにとって、日本語の維持はもちろん大切です。

しかし今振り返ると、読み聞かせを通して育ったのは日本語だけではなかったように思います。

息子は日本語の本だけでなく、韓国語の本や英語の本も読むようになりました。

言語は違っても、「本を読むことそのものが好き」という土台ができたことは、とても大きかったと感じています。

その土台があるからこそ、日本語とも自然につながり続けられているのかもしれません。

今でも読み聞かせの時間は特別

8歳になった今、読み聞かせの回数は以前より減りました。

学校もありますし、友達と遊ぶ時間もあります。

自分で本を読むことも増えました。

それでも私が本を読むと、嬉しそうに聞いています。

以前のように毎日ではありません。

しかし、

一緒に本を読む

一緒に笑う

一緒に話す

そんな時間は今でも変わらず続いています。

読み聞かせは小さい子どものためだけのものではなく、親子の時間そのものなのかもしれません。

が家にとって読み聞かせは日本語の土台だった

わが家では、日本語学校には通っていません。

家庭で日本語を使いながら、絵本や本と触れ合う時間を続けてきました。

もちろん読み聞かせだけで日本語が維持できるわけではありません。

年齢が上がれば、

・音読

・漢字

・書き取り

といった、机に向かう日本語学習も必要になります。

しかし、その土台にはいつも本がありました。

だから私は、

「海外育児で日本語維持のために何をしたらいいですか?」

と聞かれたら、まず読み聞かせをおすすめすると思います。

特別なことではありません。

毎日である必要もありません。

ただ親子で日本語の本を楽しむ時間は、きっと将来の日本語につながっていくはずです。

まとめ|海外育児で読み聞かせを続けてよかった理由

海外で子育てをしていると、子どもの日本語について不安になることがあります。

わが家も、

・韓国語が優勢になった時期

・英語との接触が増えた時期

・日本語が減ったように感じた時期

経験してきました。

その中で振り返ってみると、読み聞かせは単に日本語を教えるための時間ではなかったように思います。

絵本を通して、

・日本語を聞く

・日本語で会話する

・日本語で笑う

・日本語で考える

そんな時間を積み重ねてきました。

もちろん、読み聞かせだけで日本語が維持できるわけではありません。

わが家でも、

・父親との日本語での会話

・机に向かう日本語の学習

・祖父母との映像電話での交流

・日本語の動画や本

など、さまざまな要素が関わっています。

わが家で実践している日本語維持については、こちらの記事でも詳しくまとめています。

それでも、

「日本語は楽しい」

という土台を作ってくれたのは、絵本だったと感じています。

現在8歳になった息子は、

・日本語の本

・韓国語の本

・英語の本

を読むようになりました。

読み聞かせの回数は幼い頃より減りましたが、本を楽しむ姿は今も変わりません。

そして私が読めば、今でも嬉しそうに耳を傾けています。

海外で日本語を維持する方法に正解はありません。

家庭環境も、子どもの性格も、それぞれ違います。

ただ一つ言えるのは、読み聞かせは特別な教材や知識がなくても今日から始められるということです。

もし今、

「何から始めればいいのだろう」

と悩んでいる方がいるなら、まずは一冊の絵本を一緒に楽しむことから始めてみるのも良いかもしれません。

海外で子育てをしていると、日本語の維持ばかりに目が向きがちです。

しかし振り返ってみると、わが家が読み聞かせで得たものは日本語だけではありませんでした。

・本を楽しむ時間

・日本語で会話する時間

・親子で同じ物語を共有する時間

そうした積み重ねが、今の息子の日本語や読書習慣につながっているように感じています。

だからこそ私は、海外育児の中で続けてきたことを一つ挙げるなら、今でも迷わず「読み聞かせ」と答えると思います。

この記事が同じように子どもの多言語育児で悩んでいる方にとって、少しでも参考になれば幸いです。

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